ホロトモグラフィーの可能性を次のステージへ
TomoAnalysis™ 2.0

TomoAnalysis™ 2.0とは
最先端のAI技術と高度な画像解析アルゴリズムを統合し、ホロトモグラフィー画像の解析を革新するために設計された高度なソリューションです。
複雑な生物学的データの処理を迅速かつ高精度に行い、研究者に比類のない可視化と定量分析の力を提供します。
高速・大規模データ処理に対応
完全カスタマイズ可能な解析ワークフロー
研究目的に応じた柔軟な設定で、多様なデータに対応可能。
バッチ処理による効率的なデータ解析
大量の画像データを一括処理し、研究の生産性を大幅に向上させます。
ラベルフリーでの定量解析を最大化
HT-X1シリーズに最適化されたTomoAnalysis™は、脂肪滴・ミトコンドリア・オルガノイド・細菌など、様々な細胞構造において、以下のような生物物理・形態学的パラメータの測定を実現します
ホロトモグラフィー × 蛍光信号の融合解析
ホロトモグラフィーデータと蛍光画像を組み合わせて解析可能。
構造変化の追跡、時間経過による状態変化のモニタリング、薬物処理による細胞応答の解析 など、より多次元的なデータ取得と洞察が可能になります。
脂質滴のラベルフリー定量解析
脂質滴(Lipid Droplets, LD) は、脂質の貯蔵や細胞エネルギー代謝の調節において重要な役割を担う細胞小器官です。その定量化は、細胞の健康状態や代謝異常、さらには疾患メカニズムの解明に欠かせません。
TomoAnalysis™ 2.0 は、生細胞内の脂質滴をラベルフリーで自動的に解析できる革新的なプラットフォームを提供し、細胞生物学・代謝研究・創薬研究など、あらゆる分野の研究を強力にサポートします。
高精度かつ柔軟なLD解析パイプライン
標準条件下での迅速・正確なLD検出
多様な細胞株に対応し、RI(屈折率)の特性を利用して脂質滴を高精度にセグメンテーション・定量化。ラベル不要で、細胞本来の状態を保ったまま解析可能。
脂肪形成過程(アディポジェネシス)を追跡可能な専用モード
LDの形成・成長・消失といった動的変化を時系列で観察し、脂質代謝のリアルタイム解析が可能。
抽出可能な主なパラメータ
体積
平均屈折率(RI)
乾燥質量
投影面積・密度分布
これらの定量データにより、細胞単位から視野全体にわたる脂質滴の分布や変動を多角的に評価することができます。
応用例
脂質代謝異常に関わる疾患研究(例:脂肪肝、糖尿病、動脈硬化)
薬剤の脂質代謝への影響評価
脂肪細胞の分化・機能解析
栄養条件やストレス応答による脂質蓄積の変化モニタリング
TomoAnalysis™2.0は、これまで煩雑だった脂質滴解析プロセスを効率化・自動化し、定量的で信頼性の高いデータ取得を可能にします。脂質研究の精度とスピードを高めることで、細胞機能と疾患メカニズムへの理解を深める革新的なツールとしてご活用いただけます。
ミトコンドリアサイズの定量解析
ミトコンドリアは、細胞のエネルギー産生と代謝調節において中核的な役割を果たしており、そのサイズや形態の変化は細胞機能の状態を示す重要なバイオマーカーです。
TomoAnalysis™ 2.0 は、HTシリーズによって取得されたラベルフリーの3D高解像度画像をもとに、ミトコンドリアの定量的な解析を完全自動で実現する、革新的なソフトウェアソリューションです。
ラベルフリーで高精度なミトコンドリア解析
TomoAnalysis™ 2.0は、ミトコンドリア特有の屈折率(RI)プロファイルと形態的特徴を活用。蛍光標識などの侵襲的な処理を必要とせず、細胞の自然な状態を維持したまま、正確なセグメンテーションと定量化を実現します。
AIベースのセグメンテーションモデル
事前学習済みのAIモデルを標準搭載し、あらゆる細胞種への応用が可能。
カスタマイズ可能なモデル設計により、細胞株ごとの特性に応じた柔軟な最適化が可能。
抽出可能な主要パラメータ
ミトコンドリアの体積
表面積
乾燥質量
長さ・分岐構造
これらの定量データにより、ミトコンドリアの動態解析や構造変化の定量的評価が可能になります。
あらゆる研究分野に対応
細胞老化やアポトーシス研究
代謝性疾患(糖尿病、ミトコンドリア病)研究
抗がん剤や新薬の効果検証
ストレス応答や栄養環境によるミトコンドリア変化の観察
高速・自動処理で研究効率を最大化
手作業による解析を排除した完全自動化パイプラインにより、処理時間を大幅に短縮。さらに、高品質かつ再現性のある定量データを安定して取得できるため、信頼性の高い研究結果を導き出します。
TomoAnalysis™ 2.0は、ミトコンドリア解析のスピードと精度を飛躍的に向上させ、細胞の健康状態の可視化、疾患研究、創薬開発における強力な支援ツールとして機能します。
蛍光染色による細胞計数と定量化 - 相関イメージングによる新たな可視化精度
HT-X1シリーズは、革新的な相関蛍光(FL)イメージングを搭載し、非侵襲で高精度なホロトモグラフィー(HT)情報を分子レベルで補完します。これにより、細胞内の構造と機能の両面を正確に可視化・解析することが可能です。
RI × 蛍光の統合解析が可能に
蛍光(FL)信号により、特定のタンパク質や細胞構造を明確に標識。
一方、屈折率(RI)情報は、細胞全体および細胞内小器官の構造や物理的特性をラベルフリーで提供。
この2つを統合することで、分子特異性 × 生物物理特性の両視点から、細胞を多角的に解析できます。
TomoAnalysis™ 2.0による高度な蛍光解析機能
- FL信号に基づくマスク作成機能:特定の関心領域を選択的に解析可能。
- 細胞や細胞小器官の分類・トラッキング:蛍光シグナルによるタグ付けにより、動態解析や集団比較も容易に。
- 時間経過に伴う変化を可視化:細胞の増殖、分化、応答反応などの追跡に最適です。
主な利点とアプリケーション
機能 | メリット |
---|---|
FL + HT 統合解析 | RIでは見分けづらい領域も明確に識別 |
非侵襲・ライブセル対応 | 細胞の自然な状態で経時変化を追跡可能 |
高精度な定量解析 | 細胞数、体積、乾燥質量などの定量データ取得 |
多様な応用分野:再生医療、がん研究、薬剤スクリーニングなど
蛍光とホロトモグラフィーの相補的な組み合わせにより、細胞解析の精度・深度・柔軟性が飛躍的に向上します。
TomoAnalysis™ 2.0は、その高度な解析機能によって、細胞の機能的変化を正確に捉える革新的な研究ツールとして、最前線のライフサイエンスを支えます。
オルガノイドの成長と形態評価 - 3Dライブイメージングによる精密解析
オルガノイドは、細胞から形成されるミニチュア臓器モデルとして、再生医療や創薬研究の分野で注目されています。
TomoCubeのラベルフリー3Dホロトモグラフィー技術は、これら複雑な3D構造を非侵襲的かつ高解像度で可視化し、オルガノイド研究を次のステージへと導きます。
高精度な構造解析で"生きた"状態をそのまま評価
TomoAnalysis™
2.0は、RI(屈折率)情報とルールベースのセグメンテーションを活用し、マトリゲルなどの3Dマトリックス内にあるオルガノイドの成長を正確に捉えます。
体積、表面積、濃度などの定量パラメータを自動抽出可能。
サンプルにラベルや染色を施す必要がなく、オルガノイドの自然な発達状態を長期間モニタリングできます。
嚢胞性オルガノイドへの応用も万全
嚢胞型構造を持つオルガノイドでは、管腔領域と細胞層を分離して解析できる柔軟な3Dセグメンテーションに対応。
構造全体の観察から、細胞層の厚みや形態変化の詳細解析まで、多様な視点から研究が可能です。
主な解析機能とメリット
機能 | 特長と利点 |
---|---|
3Dラベルフリー可視化 | オルガノイドの自然状態をそのまま評価 |
自動定量解析 | 成長過程における体積・濃度・面積の変化を数値化 |
個数カウント機能 | サンプル内のオルガノイド数を自動検出・分類 |
時系列解析 | 発生・分化・構造成熟のダイナミクスを長期的に観察 |
これらの機能により、オルガノイド研究における品質管理と発達解析が飛躍的に効率化されます。
TomoCubeのテクノロジーは、基礎研究からトランスレーショナルリサーチまで、あらゆる段階で信頼性の高いデータ取得と解析を実現します。
単一細胞解析 - 3Dで捉える細胞の"真の姿"
単一細胞レベルでの正確な解析は、細胞生物学・薬理学・再生医療など、さまざまな分野において不可欠です。
TomoCubeのTomoAnalysis™ 2.0は、ラベルフリー3Dセグメンテーションを可能にする革新的なワークフローを提供し、細胞ごとの形態や構造的特性を定量的かつ自動的に可視化します。
高精度・高速なセグメンテーション
- AI駆動型セグメンテーションと屈折率(RI)閾値を組み合わせた独自のアルゴリズムにより、細胞境界を高精度に識別。
- 複雑な細胞構造にも対応可能で、染色なしでも細胞を自然な形のまま分離・認識。
- 一括処理(バッチ解析)機能により、大量データも自動で効率的に解析可能。
抽出可能な主な細胞パラメータ
測定項目 | 意義・用途 |
---|---|
体積・サイズ | 細胞増殖や分化状態の評価 |
濃度・乾燥質量 | 細胞の代謝活動や健康状態の指標 |
空間分布 | 多細胞系・組織構造における配置の可視化 |
移動・動態解析 | 細胞の運動性や反応性を時系列で追跡 |
時間軸に沿った動態解析にも対応
- 単一細胞の成長・移動・分化などを長時間にわたって追跡可能。
- ラベルフリーで得られるRI情報により、細胞への影響を最小限に抑えたライブセル解析が可能です。
TomoAnalysis™ 2.0が提供するこの高度な単一細胞解析機能により、研究者は個々の細胞に潜む微細な変化を立体的かつ定量的に把握することができ、より深い細胞理解と次世代の発見へとつながります。